新着情報
18.11.05 カテゴリー:動物医療現場のよもやま話
「日本動物看護学会第27回大会でのトピックス2題」
動物看護師の国家資格化についてのシンポジウムで、講演内容から印象に残った2つのトピックスについて紹介したい。
1つ目は、わが国の動物看護師の役割についてである。その役割は明確にメディカルケア、ヘルスケア、ソーシャルケアの3つに集約できるという。メディカルケアは動物病院において獣医師とともに動物医療の一端を担う役割、ヘルスケアは動物の健康維持および病気の予防に関する役割、ソーシャルケアは人と動物の人獣共通感染症の予防ならびに老人とそのペットの在宅看護など、人と動物の健康で幸せな環境作りへの役割である。メディカルケアとソーシャルケアは他分野の専門家との共同作業となるが、ヘルスケアは動物看護師が単独で活動できる領域となる。
2つ目は、動物看護学の今後の進展を考える上で必要なこととは何かという課題で、今は教育と実践に注目が集中しがちである。しかし、それだけでは不十分で、教育にはエビデンス、すなわち裏付けされた学術的成果が伴わなければならない。そのためには多くの原著論文が作成・公表されなければならない。研究の重要性と必要性を認識して初めて、動物看護学の継続的発展や動物看護師の国家資格化が実現する。
18.11.04 カテゴリー:イベント
第8回公開講座 〜ヒトがイヌと歩くということ〜(ヤマザキ動物看護大学・日本ヘルスケア協会 共催)で丸尾は座長を務めた。
ヤマザキ動物看護大学
日本ヘルスケア協会
18.11.01 カテゴリー:ニュース
丸尾幸嗣・森 崇・川部美史 監修のCAP連載『犬と猫のがん緩和・支持療法とがん看護』の第9回 腫瘍随伴異常症状に対する対応○1貧血・DIC(齊藤和之、木本三恵、小笠原真希 執筆、2018年11月号)が発刊された(緑書房)。
緑書房 月刊「CAP」
18.10.28 カテゴリー:ニュース
日本動物看護学会第27大会(大宮)で口頭発表を行った。
(1) 久米窓加、齋藤めぐみ、酒井洋樹、駒澤 敏、丸尾幸嗣:家庭犬におけるがん転移の要因 がんの種類、犬種、性別、年齢について
(2) 吉上舞湖、勝又夏歩、酒井洋樹、駒澤 敏、丸尾幸嗣:岐阜県犬腫瘍病理診断データによる犬種別の好発腫瘍調査
日本動物看護学会第27大会
18.10.07 カテゴリー:イベント
《予告》恒例のバーニーズジャンボリー2018は2018年11月10日(土)〜11日(日)八ヶ岳わんわんパラダイスと滝沢牧場で開催します。丸尾幸嗣は10日のバーニーズセミナーで講演を、11日のバーニーズイベントにも参加します。
バーニーズジャンボリー2018
18.10.07 カテゴリー:イベント
《予告》平成30年度八王子学園都市大学いちょう塾 公開講座 講師:丸尾幸嗣「再び、お年寄りがペットと生活するには?」10月17日(水)13:30〜15:00、場所は八王子学園都市センター12階 第1セミナー室(予約不要、直接会場にお越しください)
八王子学園都市センター
18.10.07 カテゴリー:ニュース
丸尾幸嗣・森 崇監修のCAP連載『犬と猫のがん緩和・支持療法とがん看護』の第8回 自壊創・褥瘡に対する処置(川部美史、木本三恵、小笠原真希 執筆、2018年10月号)が発刊された(緑書房)。
緑書房 月刊「CAP」
18.10.07 カテゴリー:ピックアップフォト
18.10.07 カテゴリー:今月のひとこと
『若者は無限の可能性、老人は有限の知恵』
老若男女と日常的に付き合う職場にいると、若者と老人のそれぞれの特徴が浮かび上がってくる。
若者は自分の人生が有限であることを意識せず、怖いもの知らずで生き生きとして活動的である。老人は新しいことを提案する際には自分の老い先を常に考慮する。
老人の先を見る知恵は若者より優れているが、中長期的視野でのもののとらえ方として、実感が伴わない、責任を持てないという意識が働くため、どちらかといえば保守的になってしまう。そのような時、老人だけでなく若者を議論に加えると、その場の雰囲気が活発になり、前向きに議論が進むことがある。
「若さ」は一度限りのものであり、「老人」の知恵を超える素晴らしいものかもしれない。
18.10.07 カテゴリー:動物医療現場のよもやま話
「動物看護系大学臨床教員の使命を考える」
わが国の動物看護系大学は岡山理科大学を含め9大学に増えてきており、現状での動物看護学教育研究のミニマムリクアイアメントは、動物看護師統一認定試験の受験資格を得るためのコアカリキュラムに集約されている。一方、動物看護師の職務の範囲は未だ不明確な側面があることは否めず、わが国の動物看護学の体系化も今後の課題となっている。
そういう状況の中で、動物看護系大学教員の使命を考えることは、今後の動物看護学の体系化に向けた試金石となる。もちろん、動物看護系教員は基礎から臨床までの分野をカバーする教員を要することになるが、ここでは主体となる臨床系教員について的を絞ってみる。
動物看護学の教育研究の内容は、動物医療チームの一員としての動物看護知識と技術、および動物看護独自の分野の知識と実践に大別できるものと考えられる。したがって、動物看護系大学臨床教員の使命は、これら2つの分野にまたがる教育研究を網羅すべきであろう。
動物看護系大学9大学中3大学は獣医学部の中に併設されており、いずれの大学も獣医療の関連補助専門家の養成を全面的に謳っている。動物看護師の国家資格化を目指す時、動物医療関連専門家の養成とともに、実はもう1つの分野である動物看護独自の専門分野の確立が不可欠ではないだろうか。
国家資格というものは、それ自体独自の職務権限や社会貢献のできることが求められている。
« 戻る
次へ »