「学校飼育動物と動物看護教育」
命の大切さを子供の頃から醸成させるため、「命の授業」が小中学校などで実施されている。また、同時に「学校飼育動物」と触れ合うことにより、動物の温もりと限りある命のはかなさを実感させる活動が行われている。これらの活動は好意的に受け入れられてきたが、現状では動物の日常の世話などは教員が主に負担せざるを得ない状況になっていると聞いている。特に、動物の苦手な教員は、動物の健康管理や病気対策に困惑するであろう。
動物が病気になった時は、地域の獣医師会が獣医師を派遣して対応することもあるが、十分ではない。これらの根本的解決には、「学校飼育動物」の適正な飼い方を生徒たちに指導し、健康管理に責任をもって担える教員が不可欠である。動物看護教育を実施している大学に、併せて教職課程を設ける必要性を強く感じる。