「これからの伴侶動物医療」
今までの伴侶動物医療は、動物はものが言えないので飼い主の希望にそって診療を進めていくのが良いと教わってきた。動物は飼い主の所有物から命あるものになったとはいえ、依然として動物医療スタッフは飼い主優先の対応を取っているのが現状である。
最近、動物行動学の進歩によって、動物の“心”に寄り添った診療ということを耳にすることが多くなった。これから治療することを動物自身は望んでいるのかどうか、治療後動物は満足しているのかどうかなど、動物の身体的“精神的”状態をよく観察し、今後の対応を考えようというものである。
臨床医も動物行動学を学び、“動物の気持ち”と飼い主の希望を取り入れた診療を行うことが求められている。