動物と人の共生 - ヤマザキ学園大学 比較腫瘍学研究室

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18.12.03 カテゴリー:動物医療現場のよもやま話

動物医療現場のよもやま話 2018年12月

「職人気質と社会性題」

動物医療に携わる者としては、その分野のスペシャリストになることが大きな目標となる。

例えば外科を専門とする者は、その道の第一人者といわれる存在となることを目指す。毎日の手術を一つ一つ確実にこなし、くり返し、蓄積し、その道の熟練者としての名声を得る。この過程は、職人が一人前になる過程ととても良く似ている。

「わたしは手術しかできない人間で、それ以外のことは何もわからない専門バカです。」という人と、「私の生活の大部分は手術に費やされているが、自分の職業を俯瞰し、社会とのつながりを考えることが最大関心事です。」という人がいた場合、あなたはどちらの人を評価するであろうか。

年代や職場および生活環境によってもその答えは異なってくるかもしれない。毎日の生活に汲々としていても、後者のようになりたいと思うのは私だけだろうか。